胃酸・胸やけを予防するための日常生活の注意
▽胃酸が関係しない場合の症状には…
それでは、胃酸のせいではないと思われる症状の時にはH2ブロッカーはのまない方がよいのでしょうか?
そうですね、単なる食べ過ぎなどの時には従来からある健胃消化薬などを使って下さい。薬を使う前に、胃の具合の悪い原因が胃酸が多いためなのか、それ以外の原因なのか、まず自分で判断してみることです。飲み過ぎ、食べ過ぎのあとのもたれなどに該当する点があれば、従来からある消化剤の入った胃腸薬を使った方が無難でしょう。自分で判断できない時には、薬局の薬剤師に相談して下さい。
▽胃痛・胸やけを予防するための
日常生活の注意
食事や睡眠など、
健康な胃を保つためにどのような日常の心掛けが大切でしょうか?
どういう時に胃痛・胸やけが起きるかをまず自分で考えてみること。薬より何より、まず何が原因で起きているかを考えることが重要です。それによって、食べ過ぎた時には消化薬などと、薬の選択に関してもセルフコントロールすることができるのです。食事面では、油っこいものは胃に6時間も停滞しますので、胸やけする人は消化薬をのんだり、あるいは油の多いものを避けるようにしましょう。夜に胸やけが起こりやすい人は、枕を少し高めにして寝ると胃酸が逆流しにくくなります。寝る前に牛乳を一杯飲むのもよいでしょう。生活習慣では夜更かし、徹夜などは禁物。また、ストレスを溜めないような楽しい生活を心掛けることも肝心です。
どうもありがとうございました。先生がいわれた正しい胃腸薬の用い方と、日常生活の注意事項を守り、健やかな毎日をすごしていきたいと思います。
寝ている時、胃の中はどうなっている?
睡眠中は胃の蠕動運動が弱くなり、胃の動きもゆっくりになっています。消化が終わり胃の中がからっぽになっていれば、胃酸の分泌も少なくなっています。ところが十二指腸潰瘍などができている人は刺激のために、胃の中に食物がないのに胃酸の分泌が止まらず、胃痛や胸やけを引き起こすのです。