真夏の日光は、頭髪、頭皮にも大敵
平均的日本人では夏の日差しを15〜20分間浴びていると皮膚が赤くなってきます。それと同様に、長い時間直射日光に当たっていると、頭皮も日焼けし、赤くなります。頭皮が日焼けすると、毛根を傷つけます。そのため毛髪が抜けやすくなり、確実にハゲが進行します。
とくに髪の毛の薄い人は要注意。頭髪は頭皮を保護していますから、フサフサの多毛髪に比べると、保護力が弱く、日焼けを起こしやすくなります。
そればかりではありません。薄毛の人は、毛根に含まれる抗酸化物質が不足しがち。
頭皮は日焼け止めを塗ることができませんが、実は天然自然の日焼け止めが紫外線カットの役割をしているのです。その自然の日焼け止めが、毛根に大量に含まれている抗酸化物質。この抗酸化物質はSODといわれ、ケラチンなどとともに毛根や頭皮を保護しています。そして紫外線を受けると日焼けを促進する活性酸素を無毒化する働きをしています。
薄毛の人は、この自然の日焼け止めである抗酸化物質SODも少ないのです。大事な保護物質も少ないとなれば、頭皮にとってはダブルダメージ。そのため直射日光からのケアを怠ると、ハゲを促進させる危険性はきわめて高くなります。
抜け毛の秋、といわれるように、秋になると抜け毛が目立ちます。頭を洗うたびに排水口にたまった抜け毛の山にがく然とすることがありませんか。
頭皮には平均的に約10万本の頭髪が生えていますが、実は、その頭髪は1日に40〜90本、50歳以上になると100本近くが抜けています。毛髪は一生成長し続けるわけではなく、ある程度伸びたところでいったん成長を止めて自然に抜け落ちます。そして、しばらくたってからまた生えてきます。これをヘアサイクルといい、周期には個人差がありますが、だいたい2〜6年。自然のヘアーサイクルのなかで通常はその数をだいたい一定に保っていますが、そのサイクルに狂いが生じると、次第にハゲが進行することになります。
秋になってごっそり髪の毛が抜け落ちるのは、夏の間に傷めた毛根が原因。長時間紫外線にさらされたり、熱で傷めつけられると、毛の成長を止めてしまいます。成長の止まった頭髪はすぐには抜けずに1〜3カ月くらいたってから抜けるため、夏の暑さを忘れたころになると、抜け始めるというわけです。
こうならないためには、紫外線から頭を守るために、まずは帽子をかぶってさえぎることです。薄毛の人にとってはハゲの進行を防ぐためには、真夏の帽子は必需品。帽子をかぶると蒸れて、よけいにハゲに悪影響……と考える人がいますが、直射日光の害に比べれば、まったくとるにたらないもの。通気性のよい素材にしたり、何回もかぶり直して風を通すなどの努力でカバーできます。
また、頭皮を守るために清潔に保つとともに、新陳代謝を促進するためにマッサージを行うことも大事です。