生活習慣病-高血圧症- 体を動かし、肥満解消すれば、血圧も下がって軽快に
動不足は肥満の原因となり、それが血圧上昇の誘因ともなります。また肥満ではなくても、体を動かすことが少ないと、血液中のコレステロールや中性脂肪が上昇。結果、動脈硬化が促進し、高血圧を招くことになります。どんな運動をどのくらいすればよいのか、については、個人差がありますので、医師に相談し、運動の処方箋をもらうようにしましょう。
通常、血圧を下げるための運動は、その人の最大運動能力の約半分程度の強さが適当といわれています。具体的な目安としては、1時間運動したあとに、もう1時間やろうといわれたときでも、楽に続けられる程度の強さのことです。
もっと正確に測定したい場合には、脈拍数を測定してください。運動中に脈拍をはかってみて、1分間110〜120拍が最適。100以下ではあまり効果はありません。
本人1日の平均歩数は、男性約8200歩、女性7300歩になっています。厚生労働省の指導によると、成人男性の場合は9200歩、女性では8300歩、高齢者の場合には男性6700歩、女性5900歩になっています。
現在よりもあと1000歩多く歩くためには、時間にして約10分、距離にして600〜700メートルほどです。
高血圧改善のためのウォーキングというならば、できるだけ平坦な道を選び、早歩きします。坂が多かったり、階段があったりすると、血圧が急上昇して危険。早歩きによって最大血圧が10mm/Hgくらい下がります。
運動種目 10分 20分 30分 60分
ゆっくり歩き 80 160
ふつうに歩く 100 200
早歩き 140 270
階段の昇り降り 60 110
ラジオ体操 30 60
なわとび 100 200
軽いダンス 110 240
エアロビクス 150 300
運動種目 10分 20分 30分 60分
キャッチボール 110 240
テニス 210 420
卓球 170 340
ジョギング110m/毎分 140 210 420
160m/毎分 200 300 600
ゆっくり泳ぎ 180 360
早泳ぎ 330 660
人以後に太り出した場合、その4分の3に高血圧がみられ、発生頻度もやせている人の約2倍にのぼります。高血圧であって肥満を伴っている場合には、減量するだけで血圧は下がります。 肥満度が増加するほど高血圧症の頻度は高くなり、肥満指数BMIが25程度でも高血圧症の頻度は1.8〜2倍。
肥満というだけで差別を受ける昨今ですが、肥満の要因は複雑で、かならずしも太っている本人の責任ではない、という運動もおこっているほど。とはいえ、その人の生活習慣に関わっていることも事実なので、適正体重を目指し、1カ月1キロを目標に、食事制限や運動でゆっくり取り組みましょう。標準体重プラス10%以内を目標に減量に取り組んでください。
乱暴ないい方をすれば、食べずにしっかり体を動かせば、誰でも減量できます。しかし、そんなことをしていたのでは、健康的な生活は送れません。せっかく減量に成功し、血圧が下がったにしても、健康的な生活ができなくなったのではなんにもなりませんから、無理なダイエットはやめましょう。食べ過ぎないようにする、今食べている量の、最後のひと口を残すなどしながら、毎日、朝夕2回の体重測定をしてください。最初のうちは食べる前後に体重を測定したりし、食べると体重が増加する、1日の体重の増加の変化などを把握してグラフ化してみると、太るメカニズムもわかり、無理なくダイエットができるようになります。