セックスで男性より女性の方が気持ちいいって本当?
快感が最高潮に達することをオーガズムといいます。頭の中が真っ白になるような感じ、もうどうなってもいいという感じ…など、その体感は人によってさまざまです。
ここでは、女性のオーガズムを少し医学的に説明してみましょう。まず、性交が絶頂に達すると、肉体的な刺激と精神的な興奮の相乗作用によって、刺激が大脳から性器官に伝えられます。ヴァギナ(膣)内の充血は激しくなり、子宮がリズミカルな収縮運動を起こします。
また、これと同時にヴァギナの周囲にある筋肉なども収縮運動をはじめます。そしてヴァギナの奥が、まるでけいれんしているかのように震えるのです。
その震えるスピードが除々に速くなり、ついにヴァギナの奥が硬直したような感覚に襲われる瞬間。その興奮の頂点がオーガズムです。
このとき、女性の体では、オーガズム隆起と呼ばれる現象も起こります。これは、ヴァギナの入口あたりの筋肉が、興奮とともに徐々に盛り上がってくるもので、ペニスの勃起にも似た現象。女性の興奮が最高潮に達すると、このオーガズム隆起もまた収縮し、全身へと広がる強烈な快感となって女性を満たしてくれるのです。
女性の快感は非常に強く、テクニックのある男性に開発された女性のなかには、男性の10倍もあるといわれる人もいます。男性のクライマックスがただ1回の射精で完結してしまうのに対し、女性の場合は1回の性交で数回のクライマックスを迎えることも可能。レズビアンのセックスでは、お互いに何度もオーガズムをくり返し、長時間でも続けられることがあるようです。
また、男性は射精が終わると急速に快感が減退していくのに比べ、女性はオーガズムの瞬間が長く、ゆるやかに、ゆっくりとした曲線を描きながら消えていきます。
ただ、女性の場合は、初めての経験のときからすぐに快感を得るということは少なく、経験が増えるにしたがって満足感も深まっていくのがふつうです。
女性が男性より快感を得られる理由のひとつに、性感帯の多さも関係しているといえるでしょう。男性の性感帯がほぼ1カ所に集中していることに対し、女性の性感帯は体のあちこちに散らばっており、経験をつむほどに性感帯は体全体へと開発されていきます。
ちまたの噂では「男性より女性のほうが気持ちがいい」ということの理由に「出産時の激痛の代償」という説もあるようです。いわばアメとムチの関係で、これなら女性により快感が与えられるのもわからないではありません。また、大脳が発達することで、人間はさまざまな好奇心や快楽を得るようになりますが、そのとき生殖活動がおろそかにならないためとする説もあります。ただし、いずれの説も医学的にはまだ何も解明されていないのが現状です。
より快感を得たい、という男性のためにひとつ付け加えるのであれば、男性の性的感度は、精液の量にも関係します。精液の量が多いと、性的感度もボリューム感のあるものになります。一回の射精が終わって、精液が精のうに補充されるまでには、およそ70時間、約3日間はかかりますから、それくらいの間隔をおくと、性行為の喜びも充実したものになるはずです。ただし、これは年齢差によって違いがあり、高年齢になるにしたがって快感度は低下していきます。