顔を洗おうと腰をかがめたとたん、
コワイ!内臓の病気が腰痛の原因かも?
“腰痛”というと年齢や運動不足が原因と考えがち。しかし、働き盛りの腰痛は、ときに内臓の病気、過労やストレスなどが原因となっていることがあるので注意が必要です。たとえば、急性腎盂炎や胆石、腎臓結石、尿管結石などの場合も腰痛がみられますし、腎臓癌や慢性すい炎、膵臓ガンなどでは背中の痛みを腰痛のように自覚することがあります。たかが腰痛と甘くみることは禁物なのです!
過労・ストレスから起こる腰痛もある
過労やストレスから生じる血行不良も腰痛の原因となります。椅子に座ってのパソコン操作や、満員電車の中の立ちっぱなしなど、同じ動作や同じ姿勢を長時間続けると、筋肉の同じ部分だけを動かす状態が続くことになります。すると、動かさない部分の血流が滞り、筋肉が萎縮したりこわばったりして神経を圧迫し、やがて腰痛となるのです。また、何らかの強いストレスを受けると、自律神経の働きが阻害されて血液の流れを滞らせ、これまた腰痛を引き起こす原因となります。
ぎっくり腰や椎間板ヘルニアもその原因は血行不良
代表的な腰痛である“ぎっくり腰”や“椎間板ヘルニア”も、血行不良がそもそもの原因。筋肉などの組織が弱っているところへ重い物を持つなどして、急激に神経を圧迫する現象が起こるのが、ぎっくり腰。そして、腰に負担がかかる姿勢を長く続けている間に、腰椎のクッション役を果たす椎間板がすり減って突起し、それが神経を圧迫して痛むのが椎間板ヘルニアです。
背伸び、歩く、横向き寝で、腰痛を予防する
血行不良による腰痛を防ぐためには、同じ姿勢や動作を続けず、時には背伸びをしたり、歩いたりして身体のいろいろな部分を動かすこと。また就寝時に、あおむけの時間が長いと、腰の筋肉が縮んで血流が悪くなるので、できるだけ横向きに寝て、朝起きたときには腰を伸ばす体操を行うようにします。そして、しつこい腰痛が続くときには、とにかく整形外科へ。整形外科で異常がなければ、内科や泌尿器科など他科を受診して必ず原因を見つけましょう。