肥満児は足が大きく、歩行に問題
肥満によって小児の足の大きさが縦横ともに大きくなり、歩行能力に影響を及ぼしているという2つの研究による知見が、英BBCニュースによって報じられた。2研究はいずれも、英国ブライトンで開催された英国足専門医協会(Society of Podiatrists and Chiropodists)年次集会で発表されたもの。
第一の研究は、9〜12歳のスコットランドの小児200人で足の検査を実施したもの。54人が肥満、15人が重度肥満、30人が過体重であった。検査の結果、重度肥満の小児は、正常体重の小児に比べ、足の大きさが横15ミリ、縦18ミリ大きいことがわかったという。
もう一方の研究は、9〜11歳の小児44人(このうち半数が肥満)を対象としたもので、肥満児は正常体重児に比べ、歩行の際に両足でバランスを保つ時間が長く、片足で保つ時間が短いことが明らかにされた。また、肥満児は歩行速度が遅いこともわかった。
英イーストロンドン大学講師のStewart Morrison博士によると、これまでの研究で、肥満児は足の問題のため運動への参加に限界があり、必ずしも運動を勧めるべきではないことが示唆されているという。Morrison氏はBBCに対し、今回の知見は興味深いものだと述べている。