中年男性3割が上半身肥満 20代女性、やせ4人に1人
ウエストが85センチ以上と太めで、心筋梗塞(こうそく)などになる危険性が高い「上半身肥満」の疑いのある人は、30-60代男性の30%前後を占めることが21日、厚生労働省の2003年国民健康・栄養調査で分かった。20代女性は逆に4人に1人が「やせ」体形で、両極化が進んでいた。
この調査でウエストサイズまで計ったのは初めてで、同省生活習慣病対策室の担当者は「運動や食事に注意し、健康的な体形づくりを心掛けてほしい」としている。
調査は、03年11月に無作為抽出した全国の約1万1000人を対象に実施。身体計測への協力も求め、ウエストサイズは15歳以上の約6600人が協力した。
身長、体重から算出した「BMI」という体格指標が25以上の「肥満」の人は、平均で男性の27%、女性の21%。日本肥満学会の基準はこうした人のうち、男性はウエスト85センチ以上、女性は90センチ以上を「上半身肥満の疑い」としており、当てはまる男性は全体の25%、女性は14%だった。
上半身肥満の人は内臓脂肪がたまっている可能性が高く、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高いとされる。男性の30代(29%)、40代(32%)、50代(29%)、60代(28%)が基準に当てはまり、働き盛りの男性のリスクが目立った。
一方、BMI18・5未満の「やせ」は男性の6%、女性は10%。女性の20代(23%)や15-19歳(16%)に多く、過剰なダイエットの影響がうかがえた。