漢方医学について 〜虚実〜
一般に実証は体格がよく筋肉の発達した人、虚証は痩せて筋肉の脆弱な人と言われます。これは間違った漢方の捉え方です。体格の良い人には実証が表れやすく、脆弱な人には虚証が表れやすい傾向にあるだけで、根本的に異なります。
実証とは「病邪の実」であり、虚証とは「正気の虚」のことです。体格や筋肉の強さなどではありません。病の強さ・進行力と身体の防御力・免疫力との戦いの状態を虚実という物差で診ていきます。
また、陰陽と虚実も混同され勘違いされています。
陰証には虚証も実証も存在し、陽証にも虚証と実証が存在します。
漢方医学において病状を判断する時、虚実は非常に重要な診断項目となります。