血栓と塞栓の違い
血液が凝固してできる塊を血餅(けっぺい、clot)という。この血餅には、形成される部位や形成のされ方によって異なる呼び名がある。
米国立医学図書館(NML)によると、血管または心臓内で形成され、他の部位に移動しないものを「血栓(thrombus)」という。同じく血管や心臓にできるものでも、体の他の部位に移動するものは「塞栓(embolus)」と呼ばれる。
血餅は、血管の壁に付着して血液の流れを妨げることで、合併症を引き起こすことがある。このような閉塞が生じると、周囲の組織が必要な血液および酸素を受け取ることができず、回復不能の損傷を負うほか、壊死に至ることもある。