ただの腰痛が「腰椎椎間板ヘルニア」を引き起こす!?
腹筋・背筋を鍛えて腰痛改善
最近腰がだるい、足に痛みやしびれがあるという人、意外と多いのではないでしょうか。腰痛は高齢者に多いと思っているなら、それは間違い。腰痛にはいくつか種類があり、なかには20代でも起きてしまう腰痛もあるのです。
それが「筋膜性腰痛」と「腰椎椎間板ヘルニア」です。筋膜性腰痛は、単に腰だけが痛いのですが、腰椎椎間板ヘルニアは座骨神経痛を伴います。座骨神経痛とは、腰椎から出てお尻・太ももの後ろ・膝・ふくらはぎ・足の先まで続いている末梢神経である座骨神経が、ヘルニアにより圧迫されたり刺激されたりすることにより、片側のお尻、太ももの裏側、ふくらはぎ、かかとやくるぶし、足のうらまで痛みが走る神経痛です。
ぎっくり腰のことを「魔女の一撃」と表現します。ある日突然襲ってくる腰の激痛で、動けなくなってしまうからです。「よかった、ただ腰が痛いだけだから、筋膜性腰痛だ」なんて、安心してはいられません。ぎっくり腰のなかに筋膜性腰痛や腰椎椎間板ヘルニアがあるのです。
どちらの腰痛も原因は運動不足と動きの少ない毎日の仕事、日常生活で、腹筋や背筋の筋力が衰えていることにあります。腰への負担を少なくするには、膝を軽く曲げ、腰の筋肉を緩める姿勢を心がけましょう。たとえば、寝るときは足をまっすぐにして寝るのではなく、膝の下にクッションを入れて高くします。立っているときは、両足を揃えて長い時間経つのではなく、足台を置き片足ずつ交互にのせ、腰の反り返りを少なくします。中腰になるときは、背中を伸ばしたままで膝を軽く曲げます。膝を伸ばしたまま中腰になりがちな動作が掃除機かけです。中腰にならないよう、なるべく柄を長くするのもひとつの手です
デスクワークのように同じ姿勢をとり続けるときは、1時間に1回は軽くストレッチすることを心がけましょう。また、夏場にエアコンで冷えすぎるのも血流が悪くなり、腰痛を悪化させてしまう原因です。
腰痛がひどいときや、腰に負担をかける動作をするときはコルセットをするのも有効です。ただしコルセットを使うのは短期間にしましょう。コルセットは腰の筋肉の変わりとなるので、長期間使うと腰の筋肉がますます弱くなるからです。筋肉が自然のコルセットということです。
簡単! 腰痛体操にトライしよう
腰が少々痛いからといって安静にしているのではなく、動ける範囲で動くほうが腰痛は解消されます。ちょっと腰の調子が悪いと思ったら、腰痛体操をしてみましょう。腰痛体操は弱った腹筋と背筋を強化しバランスを整えてくれます。
《腰痛体操》
1.背筋の強化
膝を抱え込む。体を丸くして背筋を伸ばす。
2.骨盤の歪みを矯正
背中を床につけたまま、お尻を持ち上げてブリッジ状にする。
3.腹筋の強化
両手を腹に当て頭を持ち上げながらへそを覗く。同時にお尻に力を入れ、腰をわずかに浮かす。
4.お尻の筋肉の強化
うつぶせで膝を伸ばしたまま、片方ずつ足を上げる。