体の“掃除力”とはなんでしょう - 誰もが生まれ持っている体内浄化システム
体内にたまった有害物質がさまざまな不調を引き起こす
部屋が散らかっていると、仕事や家事がはかどらず、気分も憂鬱(ゆううつ)になるように、体の中に有害物質がたまると、体や肌、心にさまざまな不調が現われてきます。
有害物質とはなんでしょうか。食品の残留農薬や車の排気ガス、タバコの煙などに含まれる水銀やヒ素、鉛などの有害ミネラル、食中毒を引き起こす細菌、アルコールなどがあります。一方で脂肪や糖質などの栄養を過剰に摂取すると、代謝の過程で体に悪影響を及ぼします。さらに、アンモニアなどの老廃物もこれに含まれます。
これらの有害物質はごく微量ならば問題ありませんが、体に蓄積されて許容量を超えると、便秘や頭痛、疲れやすい、太りやすい、肌荒れなどの不調を招き、やがて、生活習慣病を引き起こします。
■ 体内をスッキリきれいにする力、それが“掃除力”
これを防ぐため、私たちの体には本来、有害なものをとり除いてきれいにするシステム、つまり“掃除力”が備わっているのです。体内に侵入した有害物質は、おもに肝臓で解毒され、水溶性のものは腎臓(じんぞう)に運ばれて尿に、脂溶性のものは胆汁を介して大腸に運ばれ便として排出されます(右の図)。代謝の過程で産生された有害物質も同様です。これらの能力が正常に働くことで健康を維持できるのです。
体の掃除力は、(1)解毒する、(2)出す、(3)入れない、の3つのしくみから成り立っています。