電子レンジによる事前調理で発癌物質を低減
ポテトを揚げる際に電子レンジで事前調理することにより、発癌(がん)物質として疑われているアクリルアミド(acrylamide)を低減できることが、トルコの研究で明らかになった。アクリルアミドは、揚げる、あぶる、焼くなどの高温かつ低湿加工で産生される物質。フライドポテトのアクリルアミドを低減させる研究は数多く行われている。
食品と農業に関する科学誌「Journal of Science of Food and Agriculture」10月31日オンライン掲載の今回の研究では、揚げる前に電子レンジで調理すると、揚げ時間を短縮でき、結果としてアクリルアミドの産生も減少させることが明らかになった。事前調理後のアクリルアミド含有量は、150℃の揚げ温度で36%、170℃で41%、190℃で60%減少した。
研究著者のUniversity of MersinのKoray Palazoglu氏は「電子レンジでの事前調理には時間はあまり必要としない。また、フライドポテトの色は、事前処理したサンプルの方が好まれた。おそらく、事前に熱を加えたことで、揚げても急激な温度上昇にならなかったためであろう」と述べている。