最近頻尿が注目を集めています
排尿の回数は、1日の尿量の影響を受けるので、気候や水分の摂取量などで変わります。こういったことで排尿の回数が増えるのは病的なものではありません。しかし個人差はありますが、日中に8回以上、もしくは夜間に3回以上の排尿がある場合や、急に排尿回数が多くなった場合は、何らかの病気が原因になっている頻尿の可能性があります。
このような場合にはなるべく早く医療機関を受診して診察をうけたほうが良いでしょう。
尿意を感じ、トイレで排尿するという行為は、実は非常に多くの神経の複雑な働きによるものです。このような神経のどこか一部にでも問題が起こると、正常な排尿が困難になります。頻尿のなかにはこのような神経の問題が主な原因であるものが、実は非常に多いということが最近わかってきました。たとえば日本では約800万人の方がこのような症状に悩んでいるという報告もあるようです(最近、専門の医療関係者の間では「過活動膀胱」という疾患概念で呼ばれることが多くなっています)。このような方の多くは、一般的な健康診断などでは異常が見つからないため、治療のために医療機関を受診しないでそのままというのが現状です。
単に頻尿とは言っても、時間や場所によっては生活に大きな影響を及ぼすことが少なくありません。仕事や会議中などに何度も席を立つ、友人や恋人とのプライベートな時間でさえも安心して楽しめない、夜間に排尿のため充分な休養がとれないなど、日常生活を快適に過ごすには程遠い状態であり、単に頻尿と簡単にはかたづけられません。
最近は、多くの医師が頻尿を病気だという認識を持つようになったために、積極的に診療に取り組むところが増えてきました。また効果的な治療方法や治療薬が開発されてきています。また、市販薬でもよく効く薬が登場しています。あなたやご家族の方が頻尿でお悩みならば、1人で悩まずにぜひ一度かかりつけのお医者さんや、薬局薬店の先生に相談することをお勧めします。