食器の大きさが人を肥やす
「体重を減らしたいならば食器のサイズを小さくする。」-これは、米コーネル大学(ニューヨーク州)の研究者が、85人の食品・栄養の専門家を招いて行ったアイスクリームを提供する会合を観察して出した結論。
会合の参加者は、17オンス(約482cc)または34オンス(約964cc)容量の食器と、2オンス(約57cc)または3オンス(約85cc)のスクープ(さじ)を無作為に渡され、自らアイスクリームを取り分けた。
研究著者で同大食品・ブランド研究室長のBrian Wansink氏は「食器のサイズを2倍にするだけで、取る量が31%増加し、大きめのスクープでは14.5%増加した」という。
自分が取った分量やそのカロリーを見た目で判断できる食品や栄養の専門家でさえ、大きめの食器を持てば多く取ってしまう。同氏は「彼らでさえ惑わされるのだから、これは誰にでも起こりうる現象だ」と述べている。
食べ物の消費に影響を与える、食品の種類、音楽、気温、また、同席者の食べるスピードなどさまざまな環境因子が専門家により指摘されているが、食器のサイズもそれに含まれそうだ。同研究結果は、米医学誌「American Journal of Preventive Medicine」9月号に掲載予定。