マンモグラフィは、早期乳がんをみつける乳房専用のX線撮影です。
● ごく小さなサインの「石灰化」を写し出します
乳がんを見つけるために有効な画像診断の一つがマンモグラフィ。やわらかい組織でできている乳房の状態を写し出す乳房専用のX線撮影のことです。
マンモグラフィは乳がんをはじめ乳房にできる病気のほとんどをみつけることができます。特に、しこりとしてふれることができない早期乳がんのサインである石灰化(砂粒のように見えるもの)を鮮明に写し出せるのが大きな特徴です。
マンモグラフィは乳房の全体像を1枚に写し出すので、左右を比較して診ることができます。また、過去のフィルムと比較しやすいため、組織の微妙な変化をとらえることができます。40歳になる前に健康な乳房の状態を撮影しておくと良いでしょう(ベースラインマンモグラフィ)。
● 撮影にあたってのpoint
いつ撮影するのが良いの?
乳房を圧迫するため、乳房がはっている時期は避けたほうがいいでしょう。生理から1週間くらい後、乳房のはりや痛みがなくなり柔らかい状態の時がおすすめです。
どんなふうに撮影するの?
圧迫板という板で乳房を強めに押さえるようにし、位置決めを行います。
一方の乳房に対し2方向からの撮影を行う場合と、1方向の場合があります。検査にかかる時間はいずれも、更衣から撮影終了まで含めて15分から20分程度です。
撮影に関して気になることがあれば遠慮なくおたずねください。
注意することは?
マンモグラフィ撮影にあたって、食事の制限や前もって服用するお薬などはありません。
以前に受けた手術や傷跡、いぼ、ほくろや気になる症状などがありましたら、撮影技師にお伝えください。より良い撮影と診断に役立ちます。
撮影の範囲は乳房からわきの下を含めた部分です。撮影の際は、制汗剤やパウダーなどをよくふき取ってください。がんのサインである石灰化に似て写ることがあります。不要な再検査や必要以上の被曝を避けるためにご注意ください。
また、長い髪は事前に束ねておいてください。