漢方で冷え症を改善!
冷え症の女性が急増しています。女性ホルモンの微妙なバランスを保っている女性の身体は、自律神経が狂いやすく、気温の変化や冷房、飲食物でも身体に影響が出やすいのです。
冷え症に効果的な養生をおこなうことで、冷えから身体を守りましょう!
女性に急増する冷え症
身体の一部が冷える冷え症のメカニズムを知っていますか? 身体をおおっている皮膚は、外部の気温が下がると体内の温度を守るために、一時的に血管を収縮させて、熱の放出を防ごうとします。そのため、末梢血管で血行不良がおこり、手足など身体の一部が冷えるのです。
特に女性は、ホルモンの微妙なバランスによって毎月の月経がおこるため、気温やストレスに敏感に反応する必要があり、自律神経が狂いやすく温度調節能力が低下しがちです。さらに過度のダイエットによる皮下脂肪の減少や、一日中冷房の効いた部屋で過ごすような最近の生活環境の変化から、冷え症が急増しています。
冷え症は夏の冷房や冷たい飲食物でも悪化しやすく、自律神経も低下して夏バテにもつながります。そこでおすすめしたいのが漢方薬。冷え症に効果的な養生と組み合わせて、冷房に負けない冷えにくい身体をつくりましょう。
冷え症に効果的な漢方薬
◆当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
冷え症で貧血の傾向があって疲れやすい方に用いられる漢方薬です。足腰の冷えやむくみといった症状にも用いられます。月経不順、月経異常、更年期障害などの症状でお悩みの方に効果があります。
◆当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
手足が氷のように冷たく、耳や手足の指にしもやけができたり、片頭痛、腰痛、坐骨神経痛を伴うことが多く、夏にひどい冷房病になったり、冷え症の強い人に効果があります。
◆五積散(ごしゃくさん)
血行や水分循環を改善し、また胃腸の働きを高めて、体の冷えや痛みを治します。胃腸が弱い人で、冷えて痛むときに適します。
心がけたい冷え症に効果的な養生
(1) 両手両足を衣服などで保温するだけでなく、適度な運動で筋肉をほぐし、締め付けるような靴を避けて、血流を改善させましょう。
(2) 半身浴や足浴が効果的で、お湯にミカンの皮(陳皮)やしょうが(生姜)をいれると、お湯からあがっても冷えにくくなります
(3) しょうがやニンニク(大蒜)、白ネギ(葱白)、シナモン(桂皮)などで身体を温め、医食同源でもある薬になる食材を日常の料理に取り入れましょう。
(4) 内くるぶしから4指上にある三陰交や足裏にある湧泉というツボに灸をすると効果的です。灸以外にも、ツボをドライヤーで温めても効果的です。
冷え症の人は、身体を温める暖かい食物と身体を温める働きのある漢方薬を取り入れ、適度な運動をすることが大切です。漢方薬と冷え症に効果的な養生を続けることによって、冷房に負けない冷えにくい身体をつくって、体質改善をはかりましょう!