小児を“肥満”と呼ぶべきかの是非
18歳未満の若者を「過体重」、あるいは「肥満」と呼ぶべきか?米国政府の専門家は、体重が多過ぎる子供を表すために現在使用している「過体重のリスクにある」という婉(えん)曲的な言い回しを変更することを検討している。
現在使われている表現は、恥の概念を伴う「肥満」という言葉を子供に使用するのを避けるため、1998年に取り入れられた。しかし、その表現を変えたいとする人は、穏やかな言い回しは、増大する一方の肥満問題を無視することにつながるとしている。
米国小児科学会(AAP)肥満対策委員会のReginald Washington博士は、子供を肥満と呼ぶことで、「怒らせてしまうリスクはある」が、この深刻な問題に注意を向けることにもなるという。「肥満の流行を制御不能にした原因は多々あるが、誰も語りたがらないこともその一つだ」と述べている。
AP通信によると、表現を変えるという提案の内容は、米国医師会(AMA)、米疾病対策予防センター(CDC)、AAPなどの団体によって検討されている。最終提案は今年(2006年)9月に提出される予定で、それを採用するか否かの判断は、個々の団体に任される。