子宮頸癌(がん)のパパニコロー検査は一部の女性には不要
子宮頸癌(がん)のスクリーニングに用いられるパパニコロー(Pap)検査は、ほとんどの女性で毎年の健康診断に組み込まれているが、米国癌協会(ACS)による新しいガイドラインは、一部の女性ではこの検査が不要としている:
・70歳以上の女性で、連続して3回以上Pap検査の結果が正常で、過去10年間に異常な結果が一度もなかった人は、子宮頸癌のスクリーニングを止めてもよい。しかし子宮頸癌の病歴がある、出生前にジエチルスチルベストロール(DES)に曝露している、HIVに感染している、免疫機能が弱まっている場合には、健康状態がよい限りスクリーニングを続ける必要がある。
・子宮全摘を受けた女性も、その手術が子宮頸癌または前癌状態の治療のためでない限り、スクリーニングを止めてよい。ただし頸部を残した子宮摘出の場合には、ガイドラインに従いスクリーニングを続ける必要がある。
・初めての性交から約3年後にはすべての女性は子宮頸癌のスクリーニングを開始する必要がある。21歳までには開始すること。スクリーニングは毎年行うべきであり、通常のパパニコロー塗抹試験または新しい液体処理標本によるPap検査を用いる。
・30歳以降で、3回連続してPap検査の結果が正常ならば通常のパパニコロー塗抹試験あるいは液体処理標本によるPap検査によるスクリーニングを2〜3年に1回にしてもよい。出生前のジエチルスチルベストロール(DES)曝露やHIV感染、長期にわたるステロイドの使用など高リスクの場合、スクリーニングは毎年行う必要がある。