鉄を摂ってあなたも健康美人に
鉄は世界的に最も欠乏している栄養素と言われています。日本人もたくさんある栄養素の中で、カルシウムに並んで不足しています。なぜなら、鉄は私たちの体内では鉄を作り出すことができず、食物から補給する必要があることに対し、現代の食生活が乱れているため、ほとんどの人が不足しているのです。鉄が不足すると最も恐れることは、息切れ、めまいなどの貧血による症状になってしまうことです。貧血になると顔色も良くありません。鉄をしっかり摂って、顔色の良い笑顔の素敵な健康美人を目指しましょう!
鉄の働き
食事などにより、体内に取り込まれた鉄は、まず十二指腸で吸収され、一旦肝臓で貯蔵されます。そして、骨髄でタンパク質と結合し、赤血球中のヘモグロビンの成分となって、まず肺に運ばれます。そこで赤血球は肺にある酸素と結合し、全身に酸素を運搬します。鉄が不足していると、各器官で酸素が不足し、体が酸欠状態となり、鉄欠乏性貧血となってしまうのです。
1日どのぐらい必要か?
日本人の1日の鉄所要量は、成人男性で10mg、 成人女性では12mgとなっています。女性の場合、 毎月の月経で血液を失うため、月経過多の人は特に不足します。また妊婦、授乳婦においては1日に28mgも必要となります。
鉄と相性が良いのは?
鉄の吸収率は平均しても8%ほどですが、植物性食品に含まれる非ヘム鉄の吸収率が5%なのに対し、赤身の肉や魚に含まれるヘム鉄は、23〜35%と吸収率が良いです。さらに、ビタミンCによって吸収率はアップしますので、食事にオレンジジュースを加えるだけでも違ってきます。
鉄と相性が悪いのは?
緑茶やコーヒーなどに含まれるタンニンには、鉄と結びついて吸収率を下げる働きがあります。鉄と結びついたタンニンはタンニン鉄となり、水に溶けにくくなるので、腸での吸収が妨げられ、その結果鉄吸収率も低下してしまうというわけです。その他、食物繊維も吸収の邪魔をするとも言われていますが、ずっと鉄を摂り続けると、体はちゃんと取り入れる努力をしてくれるので、お茶で鉄を同時摂取してはいけないというように、神経質になる必要はないようです。
文頭でも話したように、鉄が不足すると息切れ、めまい、立ちくらみなどの貧血による症状になってしまい、顔色も悪く不健康に見え、年齢よりも老けて見られてしまいます。仕事においても、鉄が不足すると集中力、思考力が低下してしまって、はかどりません。毎日しっかりと鉄を摂って、明るく前向きに仕事ができるようになれば、まさしく「健康仕事美人」ですね!