配偶者とのよい関係がストレスによる血圧上昇を抑える
協力的な配偶者は、仕事上のストレスからくる血圧への悪影響を和らげるという知見が、米ワシントンD.C.で開催された米国心臓協会(AHA)主催の秋季高血圧研究年次集会で発表された。
これはカナダ、トロント大学のSheldon Tobe博士らが216人の男女を1年間調べた研究で、仕事にストレスがあり配偶者の協力がない場合、収縮期血圧は2.8mm Hg上がるが、仕事でストレスがあっても協力的な配偶者がいる場合は2.5 mm Hgの減少を示した。
鍵となる要素は「婚姻の結合(marital cohesion)」と呼ばれるもので、これには「パートナー同士が互いに1日にあった活動を話し合ったか。パートナーは、相手がストレスの多い日を過ごした場合に、注意を払い同情したか? パートナー同士一緒に時間を過ごしたか」などが含まれる。
Tobe博士は、仕事上のストレスが多いか、結婚生活での結束性が低い場合や、その両方がある場合、また過去に仲がよかったのに関係が悪化しているような場合、家庭医に血圧をチェックしてもらうよう勧めている。