チェリー果汁で筋肉痛が緩和
運動後にチェリー(サクランボ)果汁を飲むと筋挫傷による痛みが軽減するという報告が、医学誌「British Journal of Sports Medicine」オンライン版6月21日号に掲載された。
この研究は、米バーモント大学の研究グループが14人のボランティアを対象に実施したもの。被験者は、チェリー果汁とリンゴ果汁の混合飲料を飲む群と、チェリー果汁を含まない飲料を飲む群に割り付けられた。チェリー含有飲料1本(12オンス、約360ミリリットル)には、チェリー約50〜60個分の果汁が含まれる。被験者はそれぞれの飲料を1日2本、3日間飲み、4日目に筋肉に損傷を生じるような運動を行い、その後4日間、同じ飲料を飲んだ。運動の内容は、片腕の筋肉を20回収縮緊張させるもの。
2週間後、前回チェリー入り飲料を飲んだ群とチェリーなし飲料を飲んだ群を互いに入れ替え、同じプロセスを繰り返した。運動も最初とは別の方の腕で行った。
実験期間中、被験者は筋肉の痛みを10段階で評価し、筋力や可動域などが測定された。その結果、筋力については、チェリーなし飲料群で、運動後4日間を通じて平均22%の低下がみられたが、チェリー入り飲料群では4%にとどまった。痛みの程度についても、チェリーなし群では3.4点であったのに対して、チェリー入り飲料群は2.4点と低かった。チェリー入り飲料群では、96時間後にはわずかながら、筋力の増大もみられたという。
この研究は、チェリー果汁飲料を製造している米Cherrypharm社(コネティカット州)の資金援助により行なわれた。