ダイエットや美肌に唐辛子の“カプサイシン”
唐辛子といえば世界中で多く消費されているスパイスのひとつです。一味唐辛子や七味唐辛子などの薬味、辛子明太子、麻婆豆腐やキムチなど、日本人にとっても馴染み深く食卓には無くてはならないものになっています。唐辛子は南アメリカが原産ですが、今では寒冷地を除くほとんどの国で栽培されていて、古くから食用のスパイスとしてだけでなく病気の予防、治療、健康維持に取り入れられてきました。
「辛い」がカラダにいい!
唐辛子の辛味の主成分が「カプサイシン」です。カプサイシンの辛味は味覚の神経ではなく、痛みを感じる神経を直接刺激します。この辛味成分カプサイシンには体脂肪を燃焼して肥満の防止、冷え性の解消、便秘の解消、美肌効果、免疫力の向上など様々な生理活性作用があるとして注目されています。
即効燃焼!カプサイシンのダイエット効果
唐辛子を食べると、体が熱くなるように感じたり、発汗があらわれたりします。これはエネルギーが活発に消費されるために起こる現象です。
体内にカプサイシンが入ると、内臓感覚神経に働きかけて副腎からアドレナリン(ホルモンの一種)分泌を促します。すると、エネルギー代謝がさかんになり、血行をよくして体温を上げます。そのため運動をしなくても、アドレナリンがエネルギーの代謝を高め、備蓄した皮下脂肪を燃焼しはじめます。
カプサイシンによる体脂肪の燃焼効果は運動による脂肪燃焼とは違って即効性があり、食後すぐに脂肪を燃やし始めることからダイエットに非常に効果的といわれています。もちろん、適度な量のカプサイシンの摂取に加えでウォーキングやエアロビクス、ジョギングなどの運動を並行して行えば、さらにダイエット効果が期待できます。
美肌や冷え性にもカプサイシン
体脂肪を燃焼させて肥満の防止に役立つのみならず、血行がよくなることで熱が発散され、体が温まり冷えやむくみも改善されていきます。代謝が良くなると持久力強化にもつながります。
カプサイシンには胃や小腸で食べ物の消化を促進する働きもあります。特に炭水化物の消化を助け便秘を解消します。肌荒れの原因である便秘を解消することで美肌づくりにも役立ちます。
しかし、いくら健康にいいからといって唐辛子を一度に大量に摂取したりすると辛すぎたり、胃腸がびっくりしてしまいますので、日常の食生活に少しずつ取り入れるとともに、サプリメント(栄養補助食品)などで効果的にカプサイシンを摂ることもオススメです。