この夏、あなたは眠れていますか?
毎年夏になると、暑さで眠りにくい日々をおすごしだと思います。
「不眠白書‐II(2004年3月、エスエス製薬)」によると、全国の20〜60代の男女1000人に調査した結果、4人に1人が「不眠に悩んでいる」ということがわかりました。1年前の「不眠白書(2003年3月、エスエス製薬)」では5人に1人だったので、増加傾向にあるようです。
そんな不眠大国ニッポンでも特に眠りにくいといわれる“夏の睡眠”について考えてみましょう。
●高温多湿な日本の夏は眠りにくい!?
日本の夏が寝苦しいのは、その湿度が原因です。睡眠は体温と気温とが非常に密接に関係しており、人間の体はある一定の体温以下に下がらないと眠れません。体温は熱の放出・発汗によって調整されますが、夏の夜は気温が高いので熱の放出による体温調整でも熱が外部に逃げにくくなります。また、温度が高い上に寝ている間は大量の汗をかくため、寝床内の湿度がどんどん上がります。湿度が高いと汗が気化しにくくなり、蒸し暑くて眠れなくなるのです。高温多湿な日本の夏は、こういった原因で寝つきにくく熟睡感が得られないようです。
●どうすれば快適に眠れるの?
いまや暑い夏の夜には欠かせないエアコンですが、一晩中つけっ放しでは体温が下がりすぎてしまい、翌朝だるくなったり、夏バテや夏風邪など体調を崩す原因になります。エアコンは室温を25度〜28度に設定し、就寝後1時間程度でタイマーが切れるようにセットしておきましょう。また、扇風機を併用して室内の空気を対流させると熱だまりを防ぐことができます。そして、布団や枕は吸湿性・放湿性に優れた肌ざわりのよい素材のものを選び、体が熱を放出しやすいように半袖半ズボンのパジャマなどを着るようにしましょう。これだけでも、ずいぶん快適に眠れるのではないでしょうか。
しかし、ただとにかく眠ればよい、というわけではありません。問題は、眠りの“質”にあります。
●眠りの質?
長さよりも大切なのは眠りの“質”。ぐっすり眠ったという実感があり、すっきりとした目覚めができるかどうかは、脳をしっかり休めることができたかどうかにかかっています。そのための「眠りの環境づくり」にも気を配りましょう。快適な環境で充分な睡眠をとることが夏バテの予防、解消につながります。
眠りについて悩みをお持ちの方は大勢おられることと思います。しかし、眠りの悩みは人それぞれ違います。そんな悩みはどうすればいいのでしょうか?誰に相談すればよいのでしょうか?
●眠りの悩み相談、お受けいたします
多くの人が抱えている「眠りについての悩み」を相談できる施設が開設されました。
6月1日、松下電工がナショナル住まいのショウルーム(東京・汐留)に、眠りのコンサルティングと体験ができる「suimin’ ROOM(スイミンルーム)」をオープン。この施設では、専門アドバイザー「快眠コンシェルジュ」が良質な眠りを得るための工夫や生活環境の改善法を、一人ひとりにわかりやすくアドバイスしてくれます。さらに、“理想的な睡眠空間”で実際に快適な眠りが体験できるというユニークな施設です。お近くの方は、一度体験してみてはいかがでしょうか。