代病「ドライアイ」、心当たりはありませんか?
最近目が痛い、目が乾く、目がゴロゴロするといった症状はありませんか?
こんな症状があるあなた!仕事でパソコン、またはテレビやDVD、テレビゲームなどで長時間モニターを見ていませんか? 職場が1年中乾燥していませんか コンタクトレンズを使用していませんか?
現代人の病気ともいえるドライアイは、眼精疲労のひとつ。目の角膜の上皮や結膜が乾燥してしまうのですが、怖いのは目の乾きよりも黒目(角膜)を傷つけてしまうことです。
身近に潜むドライアイの原因とは…?
まず、最初に環境です。
最近のオフィスはパソコンをはじめとする精密機械がたくさんありますから、1年中エアコンを使用し、室内の湿度が低くて乾燥した状態になっています。この乾燥した部屋にいることで、目も乾いてしまうのです。そうならないためにも、オフィスや自宅の可能な場所で加湿器などを使い、室内の乾燥を防ぐようにしましょう。
次に目の脂が不足していることです。
皮膚は皮脂を分泌することで潤うように、目にはまつげの生え際に脂分を補給する分泌腺があります。この脂が目の水分(涙)の蒸発を防いでいるのです。ですからこの脂が不足すると、ウエットタイプのドライアイ、つまり、涙は出ているのにどんどん蒸発するから、潤いが追いつかず乾燥してしまう状態になってしまいます。
これは市販の目薬を点眼しても治りません。脂が不足するのは、寝不足、過労などで、分泌腺が詰まったり炎症を起こしていることがあります。
まぶたを温めて、まつげの生え際を、清潔にした指で左右にこすってマッサージし、脂の分泌を促しましょう。このとき眼球を押さないように注意しましょう。
また、目の洗浄液を毎日使うのは厳禁です。洗浄液は目の脂を流してしまうからです。
もともと目には自浄作用があるので、洗浄液は花粉やほこりが多いときなどに使うくらいでちょうどいいのです。もちろん洗浄液を使うときは、お化粧などを落としてから使わないと、雑菌やほこりが目に入ってしまい、逆効果になることもあります。
さらに、コンタクトレンズのトラブルによるドライアイもあります。これはハードレンズよりもソフトレンズに多いのです。ソフトレンズは水分で保たれていますから、涙が足りないとレンズの水分が不足してしまい、異物感を感じたり、視力が落ちたり、角膜が荒れて充血したりします。
放っておくと日常生活にも支障をきたす!?
軽いドライアイなら、ヒアルロン酸の目薬が荒れた粘膜の補修を促し、保水してくれます。荒れた粘膜の層が深くなると治りにくいため、ヒアルロン酸の目薬だけでは不十分です。
このような場合は、軟膏を目に塗ります(夜1回)。軟膏が目を覆うことで、粘膜の水分がとばないようになるのです。また、軟膏がクッションとなり黒目を保護してくれるので、粘膜の刺激を緩和し、荒れの進行を止めてくれます。つまり、軟膏は機械のグリスのような役目をしてくれるのです。
いずれにしても、ドライアイを放っておくと、目がぱさつく、ショボショボする、異物感を感じるなどの症状があらわれ、症状が進行していくと、最後には痛くて目が開けられなくなってしまいます。
そうならないためにも、ちょっと目の調子がおかしいと思ったら、すぐに眼科へ相談に行きましょう。もちろん早ければ早いほど治療期間は短くて済みますから。