食品に対する“偽りの記憶”で健康的な食生活促す
小児期の食品に関する不快な虚偽の記憶を植えつけることで、減量を助ける可能性があるとの研究報告が、科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences」掲載された。
米カリフォルニア大学アーバイン校の研究者らは、小児期にストロベリー・アイスクリームで具合が悪くなったと信じるよう被験者の記憶を操作し、嫌悪させることができることを明らかにした。
ロサンゼルス・タイムズ紙によると、同研究では、47人の学生に対し、彼らが小児期にストロベリー・アイスクリームで具合が悪くなったとする虚偽のコンピュータ解析結果を与えた。後に実施したアンケート調査で、47人中約20%が、小児期に実際にストロベリー・アイスクリームで具合が悪くなり、食べたくないと回答した。
以前の研究では、ピクルスやゆで卵を嫌悪させる虚偽記憶を利用。また、かつては野菜が好きだったと納得させ、アスパラガスに対してプラスの感情を持たせることにも成功したと同紙は伝えている。
研究者たちは、この手法を完成させれば、より多くのフルーツや野菜、その他の健康食を摂取させ、低栄養価、高カロリー食品の摂取を減らさせることも可能と述べている。