iPodやMP3プレーヤーの使いすぎは難聴に
iPodやMP3といった携帯音楽プレーヤーを大きな音量で長時間聴きすぎると、聴力損失(難聴)を招くという警告が専門家から発せられた。
米ミシガン大学耳鼻咽喉学部聴覚学部長のPaul R. Kileny博士は、有名な例としてロックバンドThe Whoのピート・タウゼントを挙げ、1人で聴く音楽が大きくなりすぎないよう忠告する。ピート・タウゼントはけたたましい音を出すイヤホンのせいで難聴になったという。
大きな騒音への曝露は、耳の軟組織に損傷を与え、難聴を起こす。米国人の約1,000万人がこのタイプの難聴だという。騒音は、耳鳴りにもつながる。耳鳴り患者の90%は、騒音による難聴を何らかの程度で抱えている。
携帯音楽プレーヤーの問題は、これまで警告されていた大音量コンサートや、iPodの登場で追いやられたウォークマンとはやや異なるという。Kileny博士によると、コンサートでの聴覚損傷は回復しうるし、ウォークマンは重くヘッドホンも不恰好で、長時間つけているのは快適ではない。しかしiPodやMPプレーヤーは軽くて快適に耳に装着でき、一生分の音楽を保持でき、1日に何時間でも聴けるので、難聴への道が加速されるという。
Kileny博士は「もし携帯音楽プレーヤーを1日6時間も使うならば、そばにいる人の声が聞こえるレベルまで音量を下げるように」と助言している。