眼精疲労を甘くみてはいけません。
パソコン作業は1時間続けたら、10分休む
もはや仕事でパソコンを使うのは当たり前。さらにプライベートではビデオやDVD、テレビゲームと、気が付くと長時間にわたって目を酷使していることが多い毎日。その結果、目がショボショボする、目が乾く、目の奥が痛い、といった、眼精疲労の症状に悩んでいる人が多くなっています。
目の疲れが蓄積した眼精疲労は、一晩眠っても目の疲れはとれず、慢性化しやすいのです。
その結果、頭痛、肩こり、肩こりからくる吐き気、目のピントが合わない、または合わせるのに時間がかかるといった、さまざまな体調不良を起こします。
眼精疲労になる原因は目を酷使することによる目の疲れ、ドライアイなどです。
そうならないためにも、まずは予防が第一。パソコン、ビデオ、DVD、テレビゲームなど、どのモニターも1時間見続けたら、10分はその場から離れることです。
眼鏡をかけていている人は、眼鏡の度数が合っているか、フレームが歪んでいないかを、眼科で調べてもらうのもいいでしょう。度数が合わない、フレームが歪んでいてレンズの中心と目の位置が合わないことが、眼精疲労を呼び込んでいる可能性もあるからです。
一般的な近視は25歳くらいで止まるといわれています。その後でも近視がひどくなるのは、度数が合わない眼鏡をかけていて、ピントを合わせようと目の筋肉が常に使われることによる、慢性的な眼精疲労が多いのです。
気持ちいいからといって眼球をマッサージしてはダメ
疲れ目になってしまったら、まずは目を温湿布などで、2〜3分温めます(ただし熱っぽくないとき)。次に冷湿布でクーリングします。温めて冷やすことで血液の循環がよくなるのです。 さらにマッサージも効果的です。眉毛の内側1/3くらいにある骨の小さな窪みを指で横に押すマッサージで、上眼窩(じょうがんか)という神経の周囲を刺激します。眉毛を指でつまんで、そとに外側に引っ張るマッサージもいいでしょう。
これらのマッサージで気を付けたいのが、眼球を押さないようにすること。目の奥が痛いときなど、眼球を押すと痛みが和らぎ気持ちよくなりますが、これは絶対にしてはいけません。眼球は押すと変形する恐れがあるのです。眼球が変形すると網膜剥離になる可能性もあります。よくボクサーが網膜剥離になりますが、相手のパンチが目に入り、眼球が変形することなどが原因なのです。
また、疲れ目に効くビタミンB12が含まれた目薬や、目の調節力を高める目薬をさすのもいいでしょう。眼科に行けば目薬のほか、飲み薬もあります。目の筋肉が緊張していることによる眼精疲労には、緊張を少なくする薬を使用します。目薬の場合はピントがぼやけるので、昼ではなく寝る前に服用します。
眼精疲労は、仕事や環境が変わるといった生活の変化がない限り、自然には治りません。いつまでも続く不快な症状が、さらに状態を悪化させることもあります。「ちょっと目が疲れただけ」などと軽く考えず、肩こりや吐き気が起こる前に、なるべく早く治療しましょう。