牛乳代替飲料の栄養価
子供のころ、ホームメードクッキーに一番合う飲み物は冷たい牛乳だったが、大人になってからは、最良のカルシウム源と知りながら牛乳を遠ざけがちになる。代替飲料として、大豆や米、ナッツ由来の飲料を用いる人もいるが、牛乳に比べて栄養上何か不足はないか気にかかるところだが、果たしてどうなのか。
米国栄養士会(ADA)スポークスウーマンで、米ベイラー医科大学臨床栄養士のRoberta Anding氏は、ある種の人にとって、牛乳の代替品は絶対に必要だという。「牛乳アレルギーの人には、大豆や米など「別のミルク」は不可欠。乳糖(ラクトース)不耐症で牛乳の天然糖分の消化が困難なら、これら代替飲料は優れた選択肢になる。過敏性腸症候群の人も安心して飲める」と述べている。
米国酪農評議会(National Dairy Council)スポークスウーマンの登録栄養士Deanna Segrave-Daly氏は、消費者は非牛乳飲料を選ぶ際には注意が必要と警告する。「さまざまな製品があり、栄養強化の特徴は、実に多彩だ」という。スーパーマーケットの牛乳売り場の隣の棚は、豆乳、ナッツミルク、米や穀物の飲料などで占領されている。
Anding氏は、購入前に、栄養成分表で従来の牛乳と同等か否かをチェックするよう助言する。代替品では完全に同じ栄養を摂取できないが、「ビタミンB12、D、カルシウムが強化されていれば、牛乳とほぼ同等になる」という。「また牛乳には、リボフラビン(ビタミンB2)が豊富に含まれている。非乳製品には、強化しない限り含まれておらず、カルシウムも強化する必要がある」と述べている。
同氏は、心疾患リスクに寄与する飽和脂肪が少ない点では、代替品は全乳よりも勝るという。
豆乳と無脂肪乳、それぞれ1カップの成分を比較すると:
・豆乳は100カロリーに対し、牛乳は80カロリー。
・豆乳の脂肪は4グラムに対し、無脂肪乳はゼロ。
・双方ともビタミンA、Dとカルシウムが含まれている。
牛乳と代替品にはさまざまな種類がある。通常摂取している牛乳の栄養成分と代替飲料の成分表を比較することが好ましい。