代替医療を取り入れる医学部が増加
米国では、鍼(はり)、漢方薬、マッサージなどの代替医療をカリキュラムに取り入れる医科大学(部)が増えているが、ペンシルベニア大学医学部も最近これに加わった。
同大学はタイ・ソフィア研究所(メリーランド州)代替医療部の専門家とチームを組み、医学部の学生に代替医療を教えるプログラムを設定した。AP通信によると、このプログラムは8月に開始される。
「従来の医学校(部)では、補完・代替医療(CAM)の専門知識を得るにつれ、さらなる知識取得の意欲が高まっており、CAM学校側でも、研究を促進するために西洋医学の機関と手を組むのはよいことだと認識している」と、米ジョージタウン大学(ワシントンD.C.)医学部教授のAviad Haramati博士はAP通信に語っている。
2002年の米国政府調査によると、米国成人の3分の1以上が代替医療を試したことがあった。従来の医学校(部)は世間でのこの代替医療人気に応えており、現在では米国内に125ある医学校(部)のうち95校(部)で、学生が何らかのCAM課程を履修することを必修としている。
「優れた外科医を鍼療法士や漢方医に変えようというわけではない。到達目標は、ペンシルベニア大学医学部の卒業生が、患者の総合的治療においてこういった代替療法をどう取り入れるか、患者と話しができる高い能力をもつようにすることだ」とタイ・ソフィア研究所の共同創設者であるRobert Duggan氏は語っている。