緑茶の力
緑茶の摂取が健康にもたらす有益性は何世紀にもわたって報告されてきたが、ごく最近になって薬用としての特性が科学的に研究されるようになった。
その結果、緑茶摂取と皮膚癌、乳癌、肺癌、結腸癌、食道癌および膀胱癌など数種の癌発生リスクの低下との間に何らかの関係が認められることが判明した。また、緑茶、紅茶およびウーロン茶に含まれる抗酸化物質によって、LDL(悪玉)コレステロールの酸化が阻害されHDL(善玉)コレステロール値が増大し、動脈機能が改善することが明らかにされている。
「ハーバード大学女性の健康を守る会(Harvard Women’s Health Watch)」によるお茶の摂取に関する推奨事項を下記に示す。
・緑茶を摂取する習慣のある地域では、1日3杯が典型的な摂取量である。
・疾患を予防する栄養分を吸収するためには、入れる際に3〜5分浸し、その直後に飲むのが最もよい。カフェイン抜きの緑茶や出来合いのもの、インスタントの緑茶はこうした栄養分が少ない。
・緑茶は果物や野菜に含まれる鉄分の吸収を妨げる。レモン果汁や牛乳を加えれば、この問題を解決することができる。