重篤なアレルギー反応で死亡の可能性も
アナフィラキシーと呼ばれる重篤なアレルギー反応は、食物の小さなかけらやわずかな虫刺されでも死を招く危険性がある。アナフィラキシー反応は、食物アレルギーを持つ人が、対象となる食品を摂取した後に発症するもので、米国では毎年数百人がアナフィラキシーで死亡している。以前に食物アレルギーと診断されていない人でも突然発症する危険性がある。
しかし、米国アレルギー・喘息・免疫学会(AAAAI)の専門医は、一般の人にその危険性を上手に警告することにより、事態が変えられるという。
アナフィラキシーの症状は:
・かゆみ、蕁麻疹(じんましん)、紅潮、呼吸困難、嘔吐、下痢、めまい、軽い頭痛、混乱、ショック。
・複数の異なる体内システムでの、急激な症状発症。
自分自身、あるいは周辺の人でアナフィラキシー反応が起きた場合には、AAAAIは以下の行動をとることを奨励している:
・直ちに救急車を呼ぶ。
・アナフィラキシーの既往歴者で、エピペン(治療薬と注射針が備わった自己注射器)やTwinject(自己注射器)などのアドレナリン(エピネフリン)を所持している場合は、先に注射をしてから救急車を呼ぶ。
・抗ヒスタミン薬のみが治療法ではない。研究では、アナフィラキシー反応が生じた際に、最初に投与すべき薬剤はエピネフリンとされている。
・アナフィラキシー反応を起こした人は、治療の必要がある。研究では、反応後は、再発に備えて数時間は医療従事者の観察下に置くことが望ましいとしている。