男性の心臓発作と骨密度低下との間に関連性
心臓発作(心筋梗塞)を起こしたことのある男性は、後に骨密度の低下および骨粗鬆(しょう)症を起こすリスクが高いという報告が、医学誌「Osteoporosis International」に掲載された。
米トゥレーンTulane大学(ルイジアナ州)のJeanette H. Magnus博士らは、1988年から1994年の間に米国全国健康・栄養調調査(NHANES)に参加した米国人男女5,050例のデータを分析した。その結果、心臓発作を発症したことのある人は、そうでない人よりも骨密度が低い傾向があることがわかり、男女別に検証すると、有意な相関が認められたのは男性のみであった。
骨密度低下との相関がみられる因子は、心臓発作のみではない。喫煙、運動不足および太りすぎなども骨密度低下のリスクを高めることが判明している。
「心臓発作と骨粗鬆症の危険因子(リスクファクター)に類似性があることはわかっていたが、両者の関連性について検証した試験は今回が初めて。心臓発作の既往歴のある男性は、骨密度検査を受けることを勧める」と、Magnus博士は述べている。