携帯電話は発癌(がん)リスクを高めない
携帯電話が発癌(がん)の原因になるとの説は根拠のないことが、デンマークの大規模研究で明らかにされた。研究では、携帯電話の使用は、長期・短期にかかわらず癌リスクに影響しないとしている。
携帯電話のアンテナは、ヒトの脳に浸透する電磁波を放出し、これが脳や頸部の腫瘍リスクを上昇させるとの懸念が生じていた。
米医学誌「Journal of the National Cancer Institute」12月6日号掲載のデンマーク癌疫学研究所(コペンハーゲン)の研究は、1982〜1995年に携帯電話の使用を開始した42万 95人を対象に行われ、2002年まで健康状態の追跡調査が実施された。
その結果、短期・長期の携帯電話使用と脳腫瘍、唾液腺腫瘍、眼腫瘍、白血病に関連性がないことが明らかになった。研究著者は「研究結果は、携帯電話の使用が脳腫瘍の本質的なリスクの原因とはならないことを示している」と述べている。