前立腺癌(がん)の予防-食生活編
前立腺癌(がん)は男性に最もよくみられる癌であり、米国では毎年推計で22万例が新たに診断されている。前立腺癌は通常はゆっくりと増殖するが、致死性である。前立腺癌により死亡する米国人男性は毎年約2万9,000例に上る。
米国癌協会(ACS)は前立腺癌の予防には、果物や野菜など健康によい食べ物を種々摂取し、脂肪分が高く加工された赤身の肉の摂取を控えるよう推奨している。トマトを用いた食品やピンクグレープフルーツ、スイカには、リコピンと呼ばれる癌を抑制する物質が豊富に含まれる。このビタミン様物質は、DNAの損傷を防ぎ前立腺癌のリスクを低下させる抗酸化物質である。
専門家によれば、ビタミンやミネラルの栄養補助食品がこれと同じ有益性を示すかどうかは未だ明らかではない。ビタミンEを1日50mg(または400IU=国際単位)摂取すれば癌のリスクが低下する可能性を示唆する研究結果が数件得られている。また、ミネラルのセレンが同じく前立腺癌の発生を抑えると考えられている。
一方、ビタミンAの栄養補助食品は前立腺癌のリスクを増大させることがわかっている。ビタミンや補助食品の摂取が自分に適切かどうか不明な場合には、医師の意見を求めることが望ましい。