あなたはトイレの後、手を洗っていますか
米国の成人を対象とした、公共施設のトイレ利用に関する新たな調査から、トイレの使用後に手を洗うと答えたのは91%であったのに対して、実際に洗っているのはわずか83%であることがわかった。米国微生物学会と業界団体の石鹸洗剤協会は先ごろ、「手を清潔にする週間(Clean Hands Week)」にちなんでこの調査結果を発表した。
今回の結果は、さまざまな公共施設で、実際に手洗いの状況を観察したものや、電話による調査などをまとめたもの。調査結果では、手洗いをしている人の割合は、2003年の78%からわずかに上昇していた。これは女性での励行率の上昇が影響していると考えられた(女性では83%から90%、男性は74%から75%へそれぞれ上昇)。
米国疾病管理センター(CDC)は、風邪やインフルエンザのほか、食中毒などの食物に起因する疾患を予防するために最も重要な方法は手洗いである、としている。また米ニューヨーク大学医療センター臨床微生物学・免疫学の学部長Philip Tierno博士は「全感染症の80%が直接および間接の接触によって感染する」と指摘し、この結果が「健康を守り、余計な感染症から身を保護するために、誰にでもできる最も重要な方法は手洗いであることを裏づけている」という。
手洗いに関しては、単に手を洗えばよいという訳ではなく、Tierno博士は40秒間以上の手洗いを推奨、CDCは20秒間で十分であるとの見解を示している。