高学歴者ほどパーキンソン病の発症リスクが高い
高学歴であるほどパーキンソン病の発症リスクが高く、職業別にみると医師は最もリスクが高いグループに分類されるとする研究結果が、医学誌「Neurology」11月22日号に掲載された。
米メイヨークリニック医科大学ロチェスター校(ミネソタ州)健康科学研究部門のR. Frigerio博士らは今回、ミネソタ州オルムステッド(Olmsted)地区に住むパーキンソン病患者の教育レベルと職業を、一般集団におけるものと比較する研究を実施した。
同博士らは、ロチェスター疫学プロジェクト(Rochester Epidemiology Project)の医療記録からデータを収集し、1976〜1995年にパーキンソン病の発症をみた同地区の居住者を洗い出した。これに基づいて、電話による質問や医療記録の見直しを実施し、学歴および職業を確認した。
年齢および性別について調整した結果、9年以上教育を受けている人はパーキンソン病の発症リスクが高く、年数が長くなるにつれてリスクは増大した。医師では発症リスクが有意に高いことがわかった。建設作業員や鉱員、油井作業員、製造業作業員、金属工、技師など肉体労働の度合いが高いと思われる職種は、リスクが有意に低かった。