今年の大掃除はハウスダストを徹底除去!
家の中にはアレルゲンがいっぱい!
年の瀬も押し迫ってきました。そろそろ一年の汚れを落とす、大掃除のシーズンです。
「面倒くさいなぁ…」と思っている人もいるでしょうが、大掃除は新年に年神さまをお迎えするうえで欠かせないもの。また、かけがえのない健康を守るうえでも、大掃除はとても重要です。なぜなら、家のなかには気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患の原因となる物質、アレルゲンがたくさん潜んでいるからです。
たとえば、室内にたまったほこり、いわゆるハウスダストのなかには、ダニやその死骸、ふとんをはじめ、人やペットの毛・ふけ、カビなどさまざまなアレルゲンが含まれています。毎日の掃除でキレイにしているつもりでも、普段は掃除が行き届かない家具の裏や押入れのなかなどには一年分のほこりがたまっています。
また、風呂場やトイレ、台所など湿気の多い場所はカビが発生しやすいところ。日ごろ目につきにくい天井などで、人知れずカビが繁殖していることも往々にしてあるのです。
キッチン、お風呂、トイレ…場所別に“徹底掃除”!
年末の大掃除は、普段掃除が行き届かないところにたまったアレルゲンを一掃するチャンス! もちろん、気持ちよく新年を迎えるためにも徹底的に掃除をしたいものですね。そこで、場所ごとに掃除のポイントをお伝えします。また、オリーブオイルやお茶の葉などキッチンにあるものを使って、安全清潔にするとっておきの掃除方法もお教えします。
キッチン
シンクや水道の蛇口をくもらせる水あかは、水道水中のカルシウムが原因です。本格的にきれいにするには、クエン酸効果のある洗剤で磨きます。そこまでひどい汚れでなければ、大根やニンジンなどの切り口に、クレンザーをつけて磨けばピカピカに! また、レモンのしぼり汁をキッチンペーパーに染み込ませ、蛇口などを包んでおき、汚れをゆるませてからブラシで洗い流すのも効果的です。
しつこいガスコンロの油汚れは、家庭用洗剤を使うのが一般的ですが、重曹でもきれいにすることができます。市販の重曹の粉をふりかけ、5分以上おいてから水で洗い、その後酢水ですすぎます。
気になるフード付き換気扇の汚れも、年末はすっきりキレイにしたいもの。フィルタや羽根をはずし、台所用洗剤を浸した布で拭き、その後乾燥させます。こびりついた羽根の汚れは、洗剤に20〜30分浸しておいてから洗うといいでしょう。
リビング
リビングの掃除は、高い場所にある照明器具から始めましょう。カサのほこりを上から下にはらい、床に落とします。しつこい汚れは、電源を切り差し込みプラグを抜いてからカサを取り外し、家庭用洗剤で拭き取ります。
椅子などの木製家具の手入れは、つや出し効果のあるオリーブオイルを活用。オリーブオイルの膜は微細な凸凹を埋めるので、つや出し剤としても使えるのです。ほこりを払ってから、オリーブオイルを少量染み込ませた布で拭き、その後乾拭きするとつやつやになります。
窓ガラスは、新聞紙に水をつけて軽くしぼって拭いたあと、乾いた新聞紙で拭くとピカピカに。
テレビなど電化製品のまわりにはほこりがたまりがち。この原因は静電気です。化学雑巾や軟らかい布などでていねいに乾拭きしますが、そのとき、新たな静電気を発生させないように、必ずテレビのスイッチは切りましょう。
寝室
寝室では衣類の脱ぎ着を行うなど、繊維によるほこりがたまりやすいもの。隅々まできれいに掃除機をかけて、ほこりを除去しましょう。
その際、忘れずにカーテンにも掃除機をかけましょう。また、サッシのレールも年末にはとくにきれいにしておきたいもの。掃除機の細口ノズルでほこりを吸い取ったあと、割り箸の先に家庭用洗剤を染み込ませた紙を巻き、その棒でレールのほこりを拭き取るときれいになります。
押入れ
押入れにダニ・カビを寄せ付けないヒケツは、押し入れの中を乾燥させること。収納しているものをすべて取り出したら、上段、下段ともきれいに掃除機をかけます。
また日頃から、扇風機で湿気をとばすなど、乾燥させる工夫をするといいでしょう。木炭を湿気とりに活用するのも効果的。ティッシュなどにくるんでふとんのすき間に入れましょう。湿気の多い梅雨どきや夏場は、2カ月程度で交換します。
バスルーム
タイルの目地の黒ずみのそうじはやっかいですよね。とくに青カビは、洗剤やクレンザーだけでは落ちにくいことも。強くこすると目地がいたむので、熱湯を2〜3回かけてカビを殺しましょう。3日ほどするとカビが消えています。
排水口のヌルヌル汚れは、上のフタをはずしたあと内部にカビとり洗剤をスプレーし、シャワーで洗い流します。
また、洗い場の床や壁も、石けんかすやシャンプーなどで意外と汚れています。浴槽を洗うのと同じバス用洗剤をスプレーして、しばらくたってから磨くと汚れが落ちやすくなります。
トイレ
便器の汚れは、トイレ用洗剤をかけしばらく放置したあと、ブラシやスポンジでこすって落とします。ブラシが届かない部分の汚れは、使用済み歯ブラシを使うと便利ですよ!
また、タンクの水受けにできた黒ずみは、なかなか落としにくいもの。この黒ずみの正体は水あか。粉末のクレンザーをかけて、古い歯ブラシなどでこすり、水で流すのではなく布で拭き取ります。
エアコンやベッドまでキレイに!
日頃、掃除を怠りがちな、エアコンのフィルター。でも掃除していないと、フィルターについたカビやダニが風に乗って室内を舞ってしまいます。台所用洗剤にしばらく浸け置きしたあと、きれいに水洗いしましょう。
また使用している寝具も、年末には徹底的に清潔にしたいですね。ベッドパッドや枕にはダニが沢山棲みついています。できればベッドパッドなどは丸洗いしたいもの。そして掛けふとん、敷きふとん、枕のそれぞれ両面に掃除機をかけます。また、寝具は天日に干せると理想的。人間の体から出る水分で寝具は約80%の湿度を持つことも。天日に干すとそれが40〜50%に下がります。また、この際ですから、ベッドのマットレスまでクリーンにしておきたいですね。窓を開け、マットレスをそこに立てかけて、陰干しして湿気をとばします。
室内の床に敷いているカーペットは、ダニの温床になりがち。年末は、とくに念入りに掃除機をかけておきましょう。その際、汚れ落としに活躍するのが塩! カーペット全体に塩をまいて掃除機をかけると汚れが取れやすくなります。
フローリングの汚れ落としには、新聞紙を活用します。水に濡らしてちぎったものを床にまき、ほうきで掃くといいでしょう。
また、畳はそれ自体のくずがアレルゲンになり、ダニが繁殖しやすくなります。年末掃除には、掃除機をかけるだけでなく、畳を上げてほこりをたたくなど、徹底的なケアをしてみてはどうでしょう? 本来畳は水分を嫌いますが、固くしぼったぞうきんで拭き、その後乾拭きすると清潔に保てます。その際、殺菌効果のある緑茶でぞうきんを絞った“緑茶ぞうきん”を使うと、雑菌の繁殖を抑えられます。
大がかりな掃除はパワーがいるものですが、それでハウスダストをシャットアウトし、新しい年が快適にスタートできるなら、メリットはたっぷり。ハッピーな一年を迎えるためにも、今年のうちに、家中の汚れを徹底退治しておきましょう!