うまくいっていなくても幸福感は既婚者の方がより強い
既婚者は男女ともに配偶者がいない人よりも幸せである、とする米コーネル大学の研究結果が、医学誌「Journal of Social and Personal Relationships」に掲載された。
今回、691人の情報を分析した結果、拘束が強い状況にいる人ほど、幸福感が大きいことが明らかにされた。結婚生活が幸せかどうかという点に関係なく、既婚者は幸福感が最も強く、次いで同居者がいる人、さらに特定の交際相手がいる人および一時的な交際相手がいる人の順となっていた。
同大社会科学研究所「家族との関わりの研究プロジェクト(Evolving Family Theme Project)」に参加しているClaire Kamp Dush氏は、「ある程度の拘束があると良いと思われているが、拘束の度合いは強ければ強いほど良いようである」という。
Kamp Dush氏によれば、結婚生活に幸福感を感じていない人でも幸福感が強いという結果が得られたのは、結婚の安定性、拘束性および社会的状況から得た有益性によるものであると考えられるという。「人間関係の幸福感について調整しても、結婚していると自尊心が高く、生活に対する満足度が高く、幸福感が強く、悩みが少ないが、特定の恋愛相手のいない人は自尊心、生活に対する満足度、幸福感がいずれも低く、悩みが多い傾向にあることがわかった」。
KampDush氏はさらに、このような人間関係は精神的および身体的健康や性欲、経済状態に影響を及ぼす可能性があるため、恋愛関係について検討を進めることは重要であると述べている。