コレステロール低下食品の効果を上げる食べ方
コレステロールを低下させる食品は、組み合わせて摂取するのが最も効果的であることが、カナダ、トロント大学の研究で明らかにされた。
米医学誌「American Journal of Clinical Nutrition」3月号掲載の研究では、対象となった平均年齢59歳の男女66人に、粘性繊維、大豆蛋白(たんぱく)質、アーモンド、植物ステロール含有マーガリンなど、コレステロール低下作用のある食品を多量に含む食事を1年間摂取してもらい、2カ月に1度研究者と面談し、コレステロール値の測定を行った。
1年後、被験者の30%以上が指定した食事を続けており、コレステロール値は20%以上低下した。これは、食事療法開始以前に被験者の一部が1カ月服用したスタチン系のコレステロール低下薬と同等の効果であった。研究著者でカナダ政府研究教授(栄養代謝学)のDavid Jenkins教授は「研究結果は食事で健康促進が可能なことを示している」と述べている。
同教授はまた「被験者は、食生活にはアーモンドやマーガリンなどの単品で取り入れるのが最も容易だと報告しており、繊維や食物蛋白質は下ごしらえが必要なニッチ商品は入手が困難で、摂取は容易ではないようだ。食品の選択肢の幅は広がっているが、例えば大豆バーガーよりもビーフバーガーを買うほうがより手っ取り早い」と述べている。